警戒が必要な高潮の危険 気象学者のブライアン・ベネットは、今回のハリケーンの危険度を、2005年8月にメキシコ湾岸一帯を襲い、1300人以上の死者を出したハリケーン・カトリーナになぞらえた。 「これはカトリーナの再来になるかもしれない」と、彼はXに投稿した。「気象学的見地から、大型ハリケーンの上陸は、タンパ湾岸地域にとって最悪のシナリオだ」 当初、台風の強さを示す5段階で最強カテゴリー5と評価されていたミルトンは、8日に一旦カテゴリー4に格下げされたが、その後勢力を盛り返して5に戻っている。たとえ勢力が多少落ちても、高潮(嵐の際の海水面の上昇)は、依然として高いままである可能性が強い。 「上陸が近づくにつれて勢力が若干弱まる可能性はあるが、それでも懸念すべきなのは水の勢いだ」と、ベネットは言う。「フロリダの海岸付近で嵐の勢いがわずかに弱まるという予報に惑わされ、高潮の危険を甘くみることがあってはならない」 「風はハリケーンの目を中心に反時計回りに回転する。ハリケーンがフロリダ半島西岸に上陸すれば、クリアウィーターとセント・ピーターズバーグが大洪水に見舞われるだけでなく、タンパ南部やダウンタウンなどが水没するかもしれない」と、ベネットは続けた。「タンパ湾に流れ込んだ水は、ヒルズボロ川を遡り、メキシコ湾岸だけでなく内陸部にも洪水を引き起こす可能性がある」 気象学者のノア・バーゲンは、ミルトンは「天文学的な規模」のハリケーンで、「地球の大気と大洋の海水が作り出すことができる数学的限界に近づいている」と警告した。 ※詳しくは上記リンクより 関連記事…