290本当にあった怖い名無し sage New! 2009/05/02(土) 22:40:25 ID:wE5xjSyG0今からおよそ3年前のこと。その当時、俺は大学卒業を控えて就活やら研究に追われていたのだが、長い夏休みに入ったので気晴らしに東北各所を回ってみることにした。車の一人旅だから気楽なもんで、気の赴くままにぶらりと適当な場所に寄ったり、運転に疲れたら車を止めて昼寝をしたりと、基本的にはプラン白紙のフリーな旅だった。1日目はひたすら東北を北上して、青森の国道脇にあるコンビニの駐車場で一泊した。その翌日は市内をぶらぶら歩き、ねぶたを見たり商店街で買い物をしたりして楽しんだ。2日目の夜。秋田県のとある道路に差し掛かったとき辺りは既に真っ暗で、車内のデジタル時計は午後10時をまわったところだった。ラジオから流れる音声にやたらとザーザー雑音が入り不快になったので電源を切り、かわりにカーナビを見てみた。当然、周囲は全く知らない地名の場所。ここ一体どこよ…などと思いつつアオカン(青看板のこと)とカーナビを頼りに国道を南下し続けた。しばらく進むと、左手の方向にものすごく細い山道が山の奥のほうへと続いているのが見えた。この先には何があるのかな?と気になったので、少し怖かったけどそのまま左折して細い道に入った。道路はすぐに砂利道となり、ゴトゴトと音を立ててヘッドライトを除く一切の光源のない道を進んでいった。タイヤが傷むのも嫌なのでそこそこのところで引き返そうと思いながらUターン可能なスペースを探していると、前方にオンボロの小さい小屋が見えた。家というよりは何年も放置されている物置みたいな外観で、ところどころ木造の壁がはがれ落ちていて今にも崩れそうな感じだった。外からみた感じの広さはせいぜい6~7畳程度だったと思う。とにかく気味の悪い小屋だった。幸いUターンできるくらいのスペースが脇にあったので、慎重にバックして方向転換を試みた。…