「抑えをやりたいんだろ?」。横山陸人投手は2軍落ち後、頻繁に食事に誘われ、そうハッパをかけられた。声の主は憧れの大先輩・益田直也投手。落ち込んでいるであろう後輩に気を配り、時間がある時は夕食を共にするようにしていた。 「そんなんやったら取れんよ。奪い取りにくるぐらいの気持ちで来いよ」。マリーンズの絶対的守護神は10歳以上、年下の後輩の目標を知っていた。将来的には自分に代わって、ストッパーの座に君臨する。それが横山の目標であることを。だからあえて本人の前で堂々と、そう声をかけ、落ち込む若者に刺激を与え続けた。…