693 :本当にあった怖い名無し:2007/05/03(木) 19:36:38 ID:xMgTKN3U0俺の親父の実家がある村の話。父親の実家、周囲を山にぐるっと囲まれた漁村(もう合併して村ではないけど)なんだ。元の起源は、落ち延びた平家の人間たちが隠れ住んだ場所で、それがだんだん村になっていった感じ。まぁそんなこと、村で一番の年寄りの爺さんがガキンチョに聞かせるだけで、ほとんどの人間は意識していない。若い子とかは、知らない子のほうが多いくらいだ。俺の住んでいる市街(といってもすげー田舎)とそれほど距離があるってわけじゃないんだが、地形の関係で周囲と孤立している。今でこそ道路もきちんと整備されて、簡単に行き来できるようになったけど、20年前なんかはろくに道路も整ってなくて、まさに陸の孤島って言葉が似合う、そんな場所だった。よく田舎では余所者は嫌われるって言われてるけど、全然そんなことないんだよな。村の人たちは排他的ではないし、気のいい人たちだよ。土地柄的に陽気な人が多い。親族内でお祝い事があったら、明らかに親戚じゃない知らないオッサンとか混じってて、それにも構わずみんなでわいわいやったりとか。基本的に飲めや歌えやっていう感じ。俺は半分身内みたいなもんだから、それでよくしてくれてるところもあるんだろうけどさ。正確な場所はさすがに訊かないでくれ。俺まだその村と普通に交流してるからあんまり言いたくない。言えるのは九州のとある地方ってことだけだ。…