保険金不正請求問題で業績が悪化し、経営危機に陥っているビッグモーター。伊藤忠商事が買収を検討するなど、今後の事業の行方が注目されているが、社員が置かれた状況は厳しいものだ。ビッグモーターの問題を追及してきた自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏が明かす。 「ビッグモーターでは例年、年末の12月27日頃にボーナスが支給されていましたが、昨年は支給されず、さみしい年越しになったそうです。厳しい状況を受け、12月だけでも200名の退職者が出ました。2023年度の退職者はトータルで2000名近くいるのではないでしょうか」昨年12月の退職者の中には、創業者・兼重宏行前社長の長男である兼重宏一前副社長の側近で、社員の間で「ロイヤルファミリー」と呼ばれていた元幹部2名もいるという。…