中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題で、国土交通省が、7月に立ち入り検査をした同社の整備工場のうち12工場について、道路運送車両法に基づき、民間車検場としての指定を取り消す方針を固めたことがわかった。同省による立ち入り検査後、同法に基づく行政処分の内容が判明するのは初めて。国交省は7月、同社が全国135か所で展開する整備工場のうち、24都道府県の34工場に抜き打ちの立ち入り検査に入って不正の有無や内容を調べていた。その結果、12工場で整備記録簿の虚偽記載をしていたほか、別の複数の工場でも検査の一部を実施せずに車検を通すなど、立ち入り検査を実施した全34工場で不正が判明したという。国交省は、悪質な12工場について民間車検場として最も重い指定取り消し処分とするほか、いずれの工場についても一定期間の事業停止・指定停止とする方針だ。…