[ 1 ] いまだ低賃金にあえぐ日本を、急速な円安が襲っている。このジリ貧状態から脱するべく我々取材班は、海外の求人事情を追った。 海外で一定期間生活ができるビザ、ワーキングホリデーを使い、英語力がほぼゼロの状態で海外に飛び出した男性もいる。 オーストラリアに渡った吉田優司氏の英語力は中学生レベルだった。 「とりあえず、行けばなんとかなるだろうと。知り合いがいなくても、求人や賃貸情報を得られるサイトも豊富なので心強いです」 友人からバナナ農園を紹介された吉田氏。英語ができないことも、事前に正直にオーナーに伝えた。 「ひとりでできる仕事をくれましたよ。倒れそうなバナナの木をひたすらヒモで補強するっていう(笑)。 週休3日で、一日9時間働き、月給3200豪ドル(約30万円)。 住む場所もファームが用意してくれて、家賃は1か月で約3万7500円くらい。WiFiは無料。 1か月の食費は約2万円で、月に20万円は貯金できました」 現在、オーストラリアの最低賃金は日本円で2000円ほど。ざっと日本の2倍だ。その好条件を追い風に 月収75万円を稼ぐ猛者もいる。オーストラリアでのワーホリ体験談を発信する堀川真由美氏だ。 「コロナの影響でファームはどこも人手不足です。無料の社宅や、高額時給など条件のいい求人がどんどん増える傾向です。 外国の人々は、待遇のいい仕事を求めて世界中飛び回っています。 求人情報などはFacebookの移民コミュニティーでも交換されていて、それを頼りに仕事をGETすることもできます」 日本人にも臆しない貪欲さが必要なのかもしれない。…