1: 名無しさん ID:otakumix 「じゃあ、どうすればよかったの?」 『タコピーの原罪』にて、しずか役を演じた上田麗奈。しずかは複雑な家庭環境で育ち、学校ではクラスメイトであるまりなからノートを隠されたり、暴力を振るわれたりするなど、壮絶ないじめを受けていた。そして、最終回にてタコピーと再会するシーンで、しずかがおさえきれない怒りをあらわにしながら口にしたのが、冒頭のセリフだ。 「パパと好きな時に会えなくなったらどうすればいいの?」「授業参観誰も来なくなったらどうすればいいの?」「『おうちの人呼んで』っておうちに誰もいなかったら……どうしたらいいの?」しずかは、これまで彼女が受けてきたどうしようもない“理不尽”をタコピーにぶつける。タコピーを踏みつけ、石で何度も殴りつける。涙をぼろぼろこぼしながら、声を震わせて叫ぶ。 筆者は、このシーンを観て思わず涙があふれた。上田の演技は、怒りや悲しみ、寂しさ、諦めといった複雑に絡み合うしずかの感情をありのままに表現していた。その迫真の演技に、心を激しく揺さぶられたのだ。 加えて、「ねえこういうこと誰に言えばよかったの?」というセリフには、頼る友達や大人がいないしずかの孤独が表れており、上田の小声ですがるような芝居がさらに胸を締めつける。最終回で見せた上田の芝居は、心をえぐるような『タコピーの原罪』の“真骨頂”と言っても過言ではない。 上田の演技の特徴として、人を惹きつける“引力”が挙げられる。出演作である『アオのハコ』のヒロインである鹿野千夏役では、マイペースで掴みどころのない性格がチャーミングな、みんなの憧れの先輩を演じた。また、『SSSS.GRIDMAN』の新条アカネ役では、クラスのアイドル的な存在であり、かわいらしい表の顔を持つキャラクターも演じている。-----…