コロナ禍で、空前のバイクブームが到来しています。キーワードは「リターンライダー」です。 ■バイク入荷「半年待ち」も販売3割増 大自然に囲まれながら快走するバイク。紅葉が美しいこの時期、人気なのが「ツーリング」です。ライダーたちに人気の道の駅は、満車状態。今、空前のバイクブームが巻き起こっています。都内のバイク販売店では、半年以上の入荷待ちをしている客もいるほどの人気ぶり。こちらの店では、1年半前に比べて、販売台数が3割増加しています。 SCS上野店・佐藤勇店長:「この辺の機種は、特に人気があり、予約から半年以上、7、8カ月待つ」「電車とかバスとか、公共の密を避けるため、オートバイが見直されている。バイクで通勤しようという方が、かなり増えている」 コロナ禍で「密を避けられる移動手段」として人気が高まる一方で、海外の工場がロックダウンした影響などから、品薄状態が続いているそうです。 ■子育て後“リターンライダー”増加 山梨県道志村。神奈川県相模原市から山中湖へと抜ける関東屈指の人気ツーリングルートは、大勢のライダーでにぎわっていました。 最近、増えているというのが、バイクに乗る女性「バイク女子」です。 バイク女子:「自分で運転してる感が、すごいあって楽しい。風を感じられるところ。そういうところが魅力」「増えました、バイク乗ってる女の子。うれしいです。前は、男性の乗り物だったんで。女の子が増えて、すごいうれしい」 ファッションと同じように、愛車で自分を表現できるのが楽しいと話します。 さらに増えているのが、「リターンライダー」です。 男性ライダー(60代):「新宿とか渋谷とか世田谷とか、あの辺が多かったよね。これもんで、風防これもんで付けて、ナナハン(750cc)で、バリバリバリバリと。世間に迷惑を掛けていた。でも、もう女房、子ども、孫もいるので、おとなしくなって。20年後にまた復活して」 男性ライダー(60代):「大体皆さん、境遇は同じですね。子育て終わって、少し楽しもうと。小さなバイクから始めたら、体の運動にも良いと」 若い頃にバイクに乗っていて、再び自分の時間ができた「リターンライダー」が増加。 子どもが自立し、家計にも余裕ができたため、若い頃は買えなかった値の張る人気車種を買ったり、こだわりのパーツを購入し、カスタマイズを楽しんだりするそうです。 ■教習所“歴史的人気”「予約取れない」 バイク人気に伴って、この教習所でも、バイクの免許取得を目指す人が増えているそうです。この教習所では、去年6月、最初の「緊急事態宣言」が解除された直後から、入所の申し込みが殺到。今年10月までの入所者は、コロナ前の同じ時期に比べて2.5倍となる2612人。昭和35年の開校以来、最も多い歴史的な年になりました。 武蔵境自動車教習所・玉川勝所長:「二輪の技能教習は予約が取りにくい状況」「(Q.どのくらい待つんですか?)入所から1カ月ほど後に、教習開始になる」 新規ライダーも続々参入していて、ブームはまだまだ続きそうです。 リターンライダー:「皆仲間だし、お互いすれ違ったらピースやったり。すぐ、お友達になれるわけ。そういうのが楽しいのよ」…