自分たちが常識としている振る舞いが、「外側」から見てどう映るのか。外国人の目線から、TwitterやYouTubeで日本の道路事情や運転マナーについての動画を配信するロシア人、ローマンさんに日本の道路で驚いたことを聞いた。 (1)「30万? みんな驚きますね」 「免許センターに行くと、教習所に通わないまま試験を受けるのはやめてくださいと言われました。『テストはあるけど、あなたは何回も失敗するかもしれないし、時間もたくさんかかる、だから教習所に通ってください』と言われたんです。それで教習所に通うことを決めましたが、日本の教習所は高いです、授業料が30万円? アメリカの友達もみんな驚きます」(ローマンさん、以下同) 外国の運転免許を所持していても、日本で運転可能な免許に切り替えるには学科・技能の試験をクリアしなければならない(免除対象となる国を除く)。運転そのものに慣れていても、いきなり日本の道交法に則した採点基準に合わせて運転することは難しいだろう。(2) 「全部の国の数を合わせても日本の数の方が多い」 「カザフスタンやロシア、アメリカにも住んでいましたが、その全部の国のカーブミラーを合わせても、日本のミラーの数には負けると思います。日本のカーブミラーは好きです、とても便利!」 なるほど言われてみれば、駐車場の出口やT字路、峠道をはじめ、運転していてミラーに助けられる場面は非常に多い。見通しの利かない交差点やカーブが多い道路事情に加え、国や地方自治体によるインフラ整備が比較的行き届いていることも背景としてあるのかもしれない。 ちなみにローマンさんの動画内では、ロシアの「道の酷さ」がしばしばネタにされている。(3) 道路の「路線番号」、便利なのに使われないのはなぜ? ツーリングを趣味とするローマンさんは、知らない場所へと出向く機会も多い。その際にはナビを使わず、地図を頭に入れてから出発するそうだが、ここにも便利なものがあるという。道路に割り当てられた「路線番号」だ。 「アメリカやロシアでは、道に名前があります。ジェファーソンストリート、マディソンストリート……道の説明にも使います。日本は番号。私はGPS(カーナビ)を使わないから、すごく便利で嬉しかった。 なのに、日本人は全然使いません。話すとき『○○番の道』と言ってもわからない。50年住んでいる家の前の道でも、番号を知らない人もいます」…