
1: Hitzeschleier ★ jvQ3WbK/9 2026-11-06 09:41:02 逮捕された容疑者が留置場から出ずに取り調べを拒否する、「出房拒否」と呼ばれるケースが全国で相次いでいます。こうした取り組みを進めている弁護士グループは、捜査機関による取り調べでは黙秘権が十分に保障されているとはいえないとしています。これに対し検察は、こうした容疑者に取るべき手続きなどを記した「マニュアル」を作成して対応していることが、関係者への取材でわかりました。 警察官や検察官は、捜査の必要に応じて容疑者の取り調べを行いますが、容疑者が警察の留置場などから出ずに、取り調べそのものを拒否するケースが全国で相次いでいます。 こうした取り組みを進めている弁護士グループは「現状では、黙秘をしても捜査機関によって暴言や威迫が行われるおそれがあり、『黙秘権』が十分に保障されているとはいえない」と主張していて、グループの集計だけでも取り調べを拒否したケースはこの2年あまりで全国で150件以上にのぼっているということです。 検察庁はこれを「出房拒否」と呼び、取るべき手続きなどを検討していましたが、新たに各地で「マニュアル」を作って対応していることが、関係者への取材でわかりました。 この中では「容疑者には『取り調べを受ける義務』がある」という考えに立ち、必要最小限の有形力を行使して容疑者を取調室へ連れて行くことは「法的には可能」だとする一方、賠償を求める裁判を起こされるリスクもあるため、幹部に相談して対応するとしています。 また、検察官が出向いて容疑者を説得することや、警察官を通じて「取り調べを拒否すれば言い分を伝える機会を放棄したとみなして手続きを進める」と伝えることなどが明記されています。 弁護士グループは「取り調べを受ける義務はない」とする立場に立っていて、双方の見解が対立するかたちとなっています。 弁護士「間違った自白を強制する危険性がある」 取り調べ拒否の活動を進めている弁護士グループの代表を務める高野隆弁護士は「取調室では、捜査機関側が想定したストーリーに合うような話をすることが求められ、黙秘をしても延々とことばを投げつけられ、時にはひぼう中傷するような発言もされる。それくらいなら、最初から取調室に行かない方が依頼人にとって良いことだ」としています。 そのうえで、「捜査機関が『真実』を言わせるための努力は間違った自白を強制する危険性を持っており、取り調べを拒否することが誤った有罪判決を出さないようにする防波堤になっていると考えるべきだ。逮捕された人にプレッシャーをかけ、供述させることによって解明される『真実』は、本当の意味での真相解明に大きく寄与してはいないのが現実で、捜査機関は本人の供述や自白に頼らない別の証拠を追求するべきだ」と話していました。 元検事「取り調べの機会失うことは問題」 おととしまで検事を務め、取り調べを拒否する容疑者の捜査を担当したこともある唐澤英城弁護士は、「捜査機関による不適正な取り調べは是正されなければならないが、被害者や遺族は犯罪が起きた経緯や動機を知りたいと思うし、重大な事件では国民も知りたいと考える。取り調べを行い、具体的な話をしてもらうことで真相を解明できていく部分も大きいので、そうした機会を失うことは問題ではないか」と指摘しています。 そのうえで、「匿名流動型犯罪グループが関与するような組織犯罪では、秘匿性の高い通信アプリが使われるなどして客観的な証拠が集まりにくく、上位者や首謀者に届く捜査をしていくためには供述を得る必要がある。また、取り調べで得た供述から新たな証拠が見つかって不起訴になるなど、容疑者にとって有利な対応につながることもある」と話しています。…