
「義務は国が決めてお金は地方が」…低床バス「財政ジレンマ」(韓国経済新聞・朝鮮語) 政府は2023年1月から市内・村・農漁村バスを新しく買ったり廃車後に交替する際に低床バスを運ぶよう義務化した。 2027年1月からは広域バスまで適用対象に入れ、路線バス全体が低床に変わる道が開かれる。車いすに乗った障害者はもちろん、高齢者とベビーカーを押す両親まで階段なしでバスに上がらせようという趣旨だ。ところが、この制度を経済学の目で見ると、「誰が義務を定め、誰が費用を出すのか」という質問が残る。 低床バスは市場に任せておけば不足しやすい。バス会社にとっては低床バスは一般的な車両より高価なものとなるが、車種が変わっても受け取れる料金は同じだ。一方、低床バスを導入した特典は移動権を得た利用者と社会全体に広がる。事業者が費用を負担する一方、便益が社会全体に及ぶ「正の外部性」が存在していると、市場での供給量は社会的に最適な水準を下回る。だから法で導入を強制し、増えた費用は補助金で埋めるのが制度の基本設計となる。根拠は2004年に初めて導入された「交通弱者の移動便の増進法」である。 補助金は低床バスと一般バスの価格差額を基準に、国と地方が50%ずつ負担するマッチング方式だ。ソウルの場合だけは国の負担は40%、ソウル市が60%となる。 市内バス低床バス導入率は2019年26.5%から2025年44.4%に上がった。毎年約3%ポイントずつ上がったわけだ。村バスは2022年7.4%から2023年16.2%、2025年24.2%、農漁村バスは2023年3.2%から2025年9.2%に上昇した。 上昇の勢いが期待ほど急ではないのは、制度の構造が一役買っている。 義務はバスを新たに購入したり廃車後に交替する時だけかかるためだ。 正常なバスを繰り上げて変えろとは言わない代わりに、走っている高床バスが寿命を全うするまで待たなければならない。 さらに大きな問題はお金だ。 国費が地方自治体の申請物量に追いつかない。 京畿道は2024年、市内バス低床バス交替需要で1574台分の補助金を要請したが、配分されたのは1131台分で、申請の約72%に止まった。 国費が足りなければ地方自治体が自主財政で埋めなければならないが、1台当たり約2億ウォンを手にするのが難しく、普及が遅れるという。 義務を負わせる側は中央政府だが、費用は地方政府に渡る構造だ。 (引用ここまで) いつだったか日本人の車椅子ユーザーが「韓国のバスは自動スロープが着いてて便利!」って話をXでしていまして。 このかたは単に「便利だ」って話をしていただけなのですが、出羽守が大集合して「だから日本は遅れている」の大合唱をしていたなんてことがありました。 先週遊びに行った韓国のバスが素晴らしかったの!日本バスって運転手さんがスロープを出してイスを畳んでってしていただかなくちゃいけなくてどうしても気が引けてしまい、あまり乗らないのだけど 韓国のバスの自動で高さ調整&自動スロープがめっちゃ快適だった!〓 日本にもこの技術が来てほしい〜 — さしみちゃん🦋車椅子ギャル (@misa_misaxxx) April 11, 2024 ちなみにこのタイプの自動スロープは日本でも前世紀に導入が一時期進んでいたのですが。 可動部分が大きいのと、砂埃を巻きこみやすいって構造的な問題があって故障頻度が高く、廃れていきました。 日本ではノンステップの低床バスが主流になって、手動スロープでも乗りやすくなったことも大きな要因ですね。 現在のところ、日本でのノンステップバスの普及率は70.5%とのこと。 んで、韓国の低床バスの普及率がこちら。 地域別ではソウル市が最高で71.1%。 最低は蔚山市の18.7%。 蔚山市、そこまで落ちぶれたのか……。造船と現代自動車の工場でだいぶ潤っていたはずなんですけどね。 ちなみに東京都でノンステップバスの普及率は96.7%(令和6年末時点)。 ノンステップバスは車椅子にかぎらず、高齢者やベビーカー使っている人にも乗りやすいものなんですけどね。 でもまあ、KTXのスロープでもこんなんですから。 バスなんてとてもじゃないけど手が回らないってことでしょうね。 そうそう、記事画像のバスは仁川で採用されているファイバードってメーカーの電動バスなのですが。 これがかつて日本でも導入されたことがあるのです。 (画像引用元・冒頭記事から画面キャプチャ) 故障ばっかりしてて運休率3割で運行終了しています。 わずか5年で引退! 鹿児島「電気バス」に見る、深刻な車両問題と普及への高いハードル(Merkmal) おお、うん……まあ、韓国ですからしかたない。 note.comで楽韓noteを開設しています。 中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 ちょっと待って! その「六韜」、本当に存在してますか? ── 「バカの六韜」の正体を暴く 」となっています。 また、楽韓noteメンバーシップを開いています。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 マガジンから移行していただけるようお願いします。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…