1: 名無しのアニゲーさん 2026/08/03(月) 23:55:24.00 ID:DS/bnKk30 BE:458967141-PLT(12222) ask @whirlpool (2026/08/03 18:17:33) 映画ちいかわを観た海外の人の反応、これくらい拗けてる方が面白いし、よっしゃ、スカッと爽やかな正義の映画の方は君らに任せたで! ってなる。 これは社会学の卒論のテーマにしてもいいくらいの傑作だ。日本社会が、他人が受ける不正や虐待に対してどう行動を起こさない、声を上げないかということについて。ちいかわは完全に"日本的"なキャラクターで、この社会が――口には出さないけれど――自分たちを他より道徳的に優れていると思っている、しかもそれを自覚していて、そのことに優越感すら覚えているという有り様を完璧に体現している。無害で、無邪気で、可愛らしくドジで、揉め事を避ける存在として自分たちを見せたいという願望もそう。でも同時に、「自分には関係ない」「関わったら面倒なことになる」という理由で不正を前にしても平然としていられる冷たさが、私にはものすごく暗くて恐ろしいものに感じられる。 あのラストには本当にやられた。ちいかわは大好きなんだけど、あのキャラクターが何も反応しなかったこと、知らないふりをして友達に真実を隠し、無知のままにしておくことで自分だけ平穏に生きていこうとしたこと――他人の偽りの平穏の上に成り立つ平穏――に対して、もしかしたら批判があるんじゃないかと期待していた。基本的に、今の日本政府や日本人全般のふるまい方そのものだ。無知は心の平安をもたらす、というわけ。 批判を期待していたけど、まあ当然ないよね。だってこれは日本人作家による日本映画で、日本人の"ため"の作品なんだから。細部のすべてから、これは彼らだけのための作品だという意図がにじみ出ている。この退廃した国が身にまとっている仮面がどれほど恐ろしいものになり得るかを描いた、その意味での傑作だ。…