1: 征夷大将軍 ★ UEm8Ohwn9 2026-07-09 09:33:43 ITmedia7月9日 05時30分 東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの2025年度の売上高は、前期比3.7%増の7045億円で、過去最高を更新した。近年の値上げで1人当たりの客単価が上がり、増収につながった。 だが、株価は低迷している。2023年度に5500円超えのピークを2度迎えたものの、2024年度から減少し続け、現在はピーク時から半分以下の2500円前後を推移している。人件費などのコスト増による減益が、投資家の懸念材料となっているようだ。 近年の来園者数を振り返ると、値上げの影響で「ある属性」の来園者数が減少している。この属性は将来のディズニーリゾートを支える存在だ。その減少は、株価が示唆するように将来の業績悪化をもたらすかもしれない。 近年、売上高は過去最高を更新し続けている。2019年3月期に5256億円を記録した後、コロナ禍では営業日の減少や消費者の自粛により2021年3月期は2000億円を下回った。だが、V字回復を遂げ、2026年3月期は7000億円を突破した。 増収の要因は、来園者数ではなく客単価の上昇だ。ランドとシーを合わせた来園者数は、東京ディズニーリゾートが35周年を迎えた2019年3月期(3256万人)がピークで、直近の3年間は約2700万人を推移している。オリエンタルランドは2019年3月期まで来園者数を重視していたが、コロナ禍以降、1人当たりの客単価を重視する戦略へと切り替えた。 チケットは価格変動制を導入し、最大料金を段階的に値上げしている。大人の1デーパスポートは2019年の7500円から、現在は最高1万900円まで引き上げられた。この他、年間パスポートや無料のファストパスを廃止し、有料で特定のアトラクションに優先的に乗れる「ディズニー・プレミアアクセス」を導入した。 端的に言えば、オリエンタルランドは客の選別を進めてきた。一般的に、高い価格を受け入れられる客ほど物販や飲食への支出も大きい。そのためディズニーの客単価は、2019年3月期の1万1815円から1万8403円へと増加し、チケット単価以上の伸びを示している。 また、年間パスポート保有者の中にはパレードだけを見て帰る客も一定数おり、値上げは混雑による顧客満足度の低下を防止する目的もあった。 売り上げは好調な一方、株価は下落し続けている。その主な要因が、コスト増による減益だ。 オリエンタルランドが2024年7月に公表した、2025年3月期の第1四半期の業績はコストアップにより減益となった。2025年3月期の通期は増益となったものの、減益基調は続いている。2026年3月期のテーマパーク事業単体の営業利益は、前期の1404億円から1304億円に減少した。背景には、人件費が112億円、メンテナンスやシステム関連などの諸経費が112億円増加したことがある。 オリエンタルランド(単体)では、従業員の約7割をアルバイトの「準社員」が占めている。準社員の時給は2019年の1000円台前半から、現在は1500円前後に上昇し、この間に正社員の給料も増えた。 時給がそれほど高くなくても夢の仕事とされ、アルバイトの希望者も多かったが、労働市場全体で賃金が上昇するにつれ、同社も賃上げを余儀なくされた。減益のほかにも1%に満たない配当利回りや、長年の高PER・PBRも株価下落の一因とされる。 ■ディズニーで広がる「若者離れ」 回復しない入園者数も株価の下落につながった。ディズニーリゾートの来園者は男女比が約3:7で、年齢別では18歳以上が7割以上を占める。つまり、「大人の女性」が中心の業態だ。値上げによって入園者数が減少しており、前述の通り年間2700万人を推移している。 特に、筆者が冒頭で「ある属性」と表現した18歳未満の客数減少は懸念材料だ。オリエンタルランドが公表する来園者数と年代別来園比率のデータをもとに計算すると、18歳未満の客は2019年3月期に900万人以上が来園し、翌年度は772万人が訪れた。しかし、直近の3年間は減少し続け、2025年度は672万人となった。少子高齢化という理由だけでは片付けられないペースで減少している。 中人(12〜17歳)の1デーパスポートは、2019年は6400円だったが、現在は6600円以上で販売されている。最低価格はあまり変化していないが、最高価格は9000円まで引き上げられ、以前より気軽に訪れにくくなった。 オリエンタルランドが2012年にテレビCMで宣伝していたように、若い頃の体験や感動が大人になった際の来園動機につながる。子どもの頃に家族と訪れた少女が、学生になって制服でディズニーを楽しみ、成人して友人やパートナーと訪れるといったパターンだ。若年層の来園者数の減少は、10年後の「大人の女性」の客数に悪影響を与えるかもしれない。 ※以下引用先で…