
1: 七波羅探題 ★ 2026/07/04(土) 10:43:39 ID:yOAZr5Km9.net 「もう都会で働くのは疲れたから、田舎で空き家なんかを安く借りながら、仕事を見つけてのんびり暮らすのもいいかな」――。 そんなセカンドキャリアをひそかに夢見ているビジネスパーソンにとって、シビアな現実が突きつけられた。 東京都に比べて地方の給料が安いことは周知の事実だが、都会暮らしの人々の想像をはるかに上回るほど、格差が広がっていたのだ。 厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査の概況」によれば2025年の東京都の月額賃金は平均41万8300円。 一方、最も低かった青森県は26万3900円で、東京都との差は15万4400円だった。 2番目に低かった宮崎県との差も約15万円だった。 さらに山形県、岩手県、秋田県、沖縄県などが続く。 この格差の開き具合は、2007年からの18年間で最大となったという。 なんとも衝撃的な話だが、筆者がこれよりも衝撃を受けたのは、ここまで格差が広がった理由について説明した厚生労働省担当者の以下のコメントだ。 「都市部への大企業の集中が地域間格差に反映された可能性がある」 ・地域間賃金、格差15万円超 賃上げ「東京集中」鮮明に(共同通信 2026年6月28日) コメントが都合よく切り取られた可能性もあるが、この説明にはかなり疑問が残る。 「どこがだよ! 大企業は中小企業より給料が高いのだからそうした企業が多い地域の給料が高いのは当然だろ」と思ったそこのあなたは「大企業中心主義」にとらわれてしまっている。 こうした考え方は、政治家や官僚、経済評論家などによく見られる。 日経平均株価や春闘といった大企業中心の指標や出来事で日本経済のさまざまな問題を説明しようとする傾向がある。 本連載で繰り返し述べているように、日本の全企業の99.7%は中小企業で日本人の7割はそこで働いている。 「中小企業は大企業の下請けなのだから影響がある」という指摘もあるだろう。 しかし、大企業と下請け取引関係にある中小企業は5%未満だ。 大企業の影響は、世間で思われているほど大きくない。 つまり各地の賃金水準は、大企業が多いか少ないかだけで語れるような単純なものではないのだ。 実際、中小企業庁のデータ(2021年時点)では月額賃金が26万3900円と全国で最も低い青森県の大企業数は42社、次に賃金の低い宮崎県は39社だ。 一方大企業数が19社と、青森県の半分以下にとどまる和歌山県は、月額賃金が30万1900円と青森県を大きく上回る。 大企業が26社しかない山梨県は31万7300円と上位グループに入っている。 青森県、宮崎県、山形県、岩手県、秋田県、沖縄県だけが「都市部の大企業集中」の影響を受けて、和歌山県や山梨県はそれほど受けないのはどう考えても理屈としておかしい。 では、なぜ青森県や宮崎県の賃金は東京都など都市部と比べて格差が広がっているのか。 これは分かりきっていて最低賃金の格差が影響している可能性が高い。 厚生労働省が発表している2025年の地域別最低賃金を見ると、東京都の最低賃金は1226円。 東京都との差が最も大きいのは沖縄県、宮崎県、高知県で、いずれも1023円だ。 次いで青森県が1029円、鳥取県が1030円、岩手県と秋田県が1031円、山形県が1032円と続く。 これらの地域はいずれも、冒頭で紹介した賃金構造基本統計調査で東京都との月額賃金の差が13万~15万円台の地域だ。 つまり、この地域間格差には「最低賃金の格差」が大きく影響していることがうかがえる。 大企業が多い、少ないという問題以前に東京より200円近く低い最低賃金で働く労働者が多いため地域全体の平均賃金を引き下げてしまっているのだ。 さて、ここで気になるのは、なぜ厚生労働省の担当者は「都市部への大企業の集中が結果に反映された」などと、最低賃金の地域格差に触れない説明をマスコミにしたのかということだ。 「忘れていた」のか、「マスコミがそのコメント部分をカットした」のか。 理由は分からないが「政権への忖度(そんたく)」があった可能性も否定できない。 もっと分かりやすく言えば、官邸から「政権の足を引っ張るようなことを話すな」と厳しく叱責されることを避けるため、意図的に賃金の低さを最低賃金と結び付けなかった可能性もある。 というのも6月26日、2026年度の最低賃金額を決める「目安審議」が始まったためだ。 中央最低賃金審議会が各都道府県の地方審議会に示す引き上げの目安を決める手続きで、今年の改定額を左右する。 そういうセンシティブな時期に加えて今、高市政権はこの夏に発表する「日本成長戦略」をまとめておりそこでは石破前政権が掲げた「2020年代の全国平均時給1500円への引き上げ」を見直す方向で調整に入ったとの報道がある。 ※以降引用先で 「東京41万円、青森26万円」18年で最大 賃金格差はなぜ広がったのか(関連情報)東京都と地方の賃金格差について、厚生労働省が「都市部への大企業の集中」を理由に挙げているが、本当にそうだろうか。日本に根強く残る「大企業中心主義」がもたらす悪循環とは。ITmedia ビジネスオンライン ITmedia7月01日 10時55分…