
1: 少考さん ★ 2026/06/22(月) 13:35:56 ID:TiD+cpbq9.net ※毎日新聞 2026/6/22 東京朝刊 必要性は認められない。 人々を萎縮させ、息苦しい社会を招くだけの法案に反対する。 国旗の損壊行を処罰する法案が国会に提出された。 自民党が骨格を作り、日本維新の会、国民民主党、参政党と共同提案した。 不特定多数の人が認識できる状況で、「著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法」によって国旗を損壊したり、汚損したりした人を罰する。 自分が所有する国旗への行にも適用される。 法定刑は2年以下の拘禁刑か20万円以下の罰金だ。 自民案では、損壊する様子を撮影し、後にSNSなどで配信することも処罰対象としていたが、国民民主の要求で削除された。 ライブ配信した場合は罰せられる。 個人の内心に立ち入らないよう損壊の意図や目的は問わないという。 だが、憲法21条が保障する表現の自由を侵害する恐れが強い。 憲法違反の疑い拭えぬ 国旗は国を象徴するものだ。 時の権力や国家体制を体現することもある。 世界的に見ても、政治に異議を申し立てる手段として国旗を焼く、×印を付けるといった行動が取られてきた。 沖縄県の知花昌一さんは1987年、読谷(よみたん)村の国民体育大会(当時)会場で掲揚されていた日の丸を引き下ろし、火をつけた。 日の丸に否定的な感情を抱くようになったのは、沖縄戦の際に自然壕(ごう)「チビチリガマ」で起きた集団自決の調査がきっかけだ。 83年に参加し、日本軍があおった米軍への恐怖心が、ガマに避難した住民を氏に追いやったと知った。 日の丸は戦前、軍国主義や植民地支配の旗印となっていた。 折しも、当時の文部省が学校の式典での日の丸掲揚を推し進めていた。 国体会場での行動は「日の丸の押し付けは戦争につながる」との抗議の表明だった。 今回の法案は、こうした政治的な意思表示を抑え込むことにつながる。 米国では、政権への抗議で星条旗を燃やした行を巡り、処罰する法律は憲法違反だと連邦最高裁が判断している。 事前に汚損した日章旗を持ってデモに参加する場合は、処罰されない見通しだ。 ただ、法案の付則では、施行3年後の見直しで対象になる可能性が示された。 芸術活動にも影響しかねない。 絵画やアニメで損壊する場面を描いても処罰対象外だと自民は説明するが、日の丸をモチーフとした表現を萎縮させる懸念がある。 人の行動は内心の発露だ。 憲法19条が保障する思想・良心の自由にも関わる。 憲法学者の駒村圭吾・慶応大教授は「国旗に対して敬意を払うよう、人々に強制することになる」と指摘する。 日の丸に愛着を持ち、傷つけられることに不快感を覚える国民が多いのは確かだろう。 しかし、そうではない人の権利も尊重するのが、憲法の理念である。 首相に追従する危うさ 刑罰を科すのであれば、それに値するだけの根拠が不可欠だ。 だが、「国旗を大切に思う国民感情を保護する」という漠然とした理由しか示されていない。 刑法に外国国旗損壊罪はあるが、外交関係への悪影響を防ぐことが目的であり、同列には論じられない。 不快や嫌悪を与えたら処罰されるという要件も極めて曖昧だ。 感情の程度は人によって異なる。 客観的な事情を総合的に勘案するというが、恣意(しい)的な取り締まりを生む可能性を否定できない。 犯罪となる行は、あらかじめ法律で明確にしておかなければならないという「罪刑法定主義」をないがしろにするものではないか。 国旗損壊行の処罰は高市早苗首相の肝いり政策だ。 自民が野党時代の2012年には刑法改正案の提出を主導した。 廃案になったものの、その後も法整備を訴えてきた。 自身が自民総裁に就き、維新との連立合意に国旗損壊罪の創設が盛り込まれたことで、事態は一気に動いた。 自民内には異論も根強くある。 99年に成立した国旗・国歌法の審議過程で、罪を設けることを否定した政府答弁との整合性も問われる。 にもかかわらず、首相の意に従い党内手続きは着々と進んだ。 高市首相はかつて「国旗の損壊行は、国家の存立基盤を損なう」と主張していた。 個人の権利よりも国家による統制を優先させるような姿勢は危うい。 法案を提出した4党で衆参両院とも過半数を占めるが、数の力で強引に押し通せば禍根を残す。 社説:国旗損壊の処罰法案 息苦しさ生む規制不要だ | 毎日新聞 必要性は認められない。人々を萎縮させ、息苦しい社会を招くだけの法案に反対する。 国旗の損壊行を処罰する法案が国会に提出された。自民党が骨格を作り、日本維新の会、国民民主党、参政党と共同提案した。毎日新聞…