1: バラシクロビル(東京都) [RU] 2026/06/13(土) 14:05:32 21世紀、最初の四半世紀を経た日本では、海外へ行く人が減りつつある。 たとえば外務省の「旅券統計」によれば、2024年に有効だったパスポートの数は約2164万冊で、日本の人口における保有率は17.5%だった。 これは日本人の6人に1人しか、パスポートを持っていないことを意味する(翌2025年には1ポイント増加して18.5%だったが、 日本人の大半がパスポートを持たない状況は変わらなかった)。 有効旅券数は2005年から公表され、同年の保有率は27.3%だった。 およそ4人に1人はパスポートを持っていた。 これでもひところに比べれば減った気もするが、そこから20年を経て、さらに4割ちかい日本の旅券が消えた計算になる(下図 0-1)。 もう一つ、気になる調査結果がある。 先の「旅券統計」と同じ2024年、日本観光振興協会が全国の2万人へ「海外旅行の意向」を尋ねたところ、 海外旅行を「したい」と回答した人は21.5%、「したいけど、できない」人は27.8%だった。 これに対して、「したくない」人は50.7%だったという。 海外旅行をしたくない日本人が、いまや多数派を占めている。 日本人の8割がパスポートを持たず、過半数が海外旅行を「したくない」と答える── そんな21世紀の日本社会の姿が、ここに浮かび上がってくる。 日本人の過半数が「海外旅行したくない」…世界で進む観光ブームに逆行する日本の異変インバウンド急増の裏側で、日本では「海外旅行をしたくない」人々が過半数を超え、国内旅行も長期の低迷が続いている。日本は訪日客を「おもてなし」するばかりの「観光立国」になっていくのだろうか——。 山口誠著『観光を忘れた日本』(6月18日発売)では、日本社会で起きている深刻な「観光離れ」という社会問題を、観光の歴史をひもとくことで考察していく。 本記事では、同書の「はじめに」前半を編集・抜粋して公開する。現代新書 | 講談社…