
1: Anonymous ★ X09unPm/9 2026-06-01 12:44:30 山口さんは、自らを「世界中どこにでもいるアルコール依存症者の1人」と称しました。 山口達也さん 「アルコール依存症者、55歳まで生きられないって言われています。そういう中で私は今現在54歳です。お酒を飲み続けていたらきっと、死んでいました」 100人アルコール依存症者がいたら、100人とも違う。なり方も、出口も違う。それでも依存症は1つの心の病気であり、誰にでもなり得るといいます。 山口さんはアルコール依存症になったことを“認めた”ことで命がつながったといい、「感謝すらしている」と語ります。 ■「講師として呼んでもらうことが、私からお酒を遠ざける」 山口さんにとってこの講演活動は、自らの回復を支える重要な柱でもありました。 山口達也さん 「この講師という立場に呼んでいただくことが、私からまたお酒を遠ざけることになる。すべてのことが私の命につながっていると思っています」 「克服した」でも、「完治した」でもない。ただ「認めた」ー。 その言葉の選択に、10年以上にわたる飲酒と転落、そして今なお続く回復の日々が凝縮されていました。 ■アルコール依存症は「完治しない病気」である 「患っているアルコール依存症は完治しない」 医師から宣告されました。そのとき「この病気と一生付き合っていこう」と決めました。 アルコール依存症であるということを“認めた”のは、5年前です。 山口達也さん 「5年前にアルコール依存症になった、ではないです。5年前に認めただけなんです」 完治はしません。しかし「寛解」は可能です。 医師や専門家がしばしば使う「回復」という言葉の意味について、山口さんは丁寧に説明しました。 ■「やめたとは言いません。約束ができないんです」 山口達也さん 「飲んでしまったこと、繰り返すこと(スリップ)が失敗ではない。回復を諦めてしまうことが失敗なんです」 何度繰り返しても、「また断酒するんだ」と立ち上がることが回復なのだと、山口さんは続けます。 山口達也さん 「5年前にアルコール依存症であると認めました。5年前からお酒が止まっています。『やめた』とは言いません。また飲んでしまうかもしれないからです。 約束ができないんです」 やめたと宣言してまた飲む。どうなるかー。 山口達也さん 「人の信頼がなくなる。嘘つき呼ばわり。孤立、孤独。また酒につながる。これが悪循環なんです」 ■飲んだ本人が一番ショックを受ける病気 約束できないのは「意志が弱いから」ではないー。 山口さんはそれを「脳のコントロール障害」という言葉で説明します。 「そもそも意思が働かない病気」であるという医学的見解が、山口さんにとっての救いの一つになっているといいます。 山口達也さん 「やめます、一生飲みません、ごめんなさい、と誓ったその日の夜から飲んでしまう。膵臓が壊れて、自分の内臓を溶かしていると分かっていても。『お父ちゃん、もう飲まないから』と子どもに誓った次の日に、ベロベロで帰ってくる。周りががっかりする以上に、飲んだ本人が一番ショックを受ける病気なんです」 ■依存症の仲間を”自殺”で失い… このあと広島の空港で酒を飲んでしまうかもしれない。広島の空港まで持たないかもしれない。コンビニに立ち寄ってしまうかもしれない。「ちょっとトイレ止めてください」と言って酒を買いに行くかもしれない。 「そういう病気です」と、山口さんは語ります。 この5年間で、山口さんの近しい依存症の仲間が8~9人亡くなりました。 その死因は内臓疾患ではなく、全員が、自ら命を絶ったことでした。 山口達也さん 「助かりたい、一緒に頑張ろう」って言ったその日の夜に亡くなった人もいました。そういう病気なんです」 その声には、病の過酷さが滲んでいました。…