全てのレス元スレ 2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/05/11(木) 22:45:36.87 :KJCAM6rl0 「……なあ。ええ加減諦めてもらわれへんかなあ。こっちとしてもそろそろ待つの限界やねん」 兵庫県・某所。 とある教会にて。 灰色のスーツをラフに着崩した糸目の男性が、困ったような表情でガシガシと後頭部を荒らした。 対面には、神妙な面持ちの金髪の女性。 スラリとしたその体に、黒の修道服を着込んでいる。 「……もう少しだけ。お待ちいただけませんか。お金は必ず……」 「そのセリフ何度目やと思てるん? ……アテもないんやろ? 諦めた方が利口やと思うで」 「それは……」 金髪のシスターは言葉に詰まる。 「ここの権利書くれたらそれで終いなんやけどなあ。……ガンコな姉ちゃんやな」 男性の口から白い息が流れる。 呆れたようにため息をつく男性に、シスターは深く頭を下げた。 「……お願いいたします。……もう少し。もう少しだけ…………」 「はー……もう。……今日んとこは帰るわ。また来るから、そん時までには頼むから決心しといてや」 借金のカタに教会の権利書をよこせ、などと中々に非道なことをシスターに要求していた男性だが、非情にはなりきれなかったらしい。 頭を下げ続ける彼女を最後に一瞥して、踵を返した。ポケットからタバコを取り出してくわえ、火を付けながら去っていく。…