1: Hitzeschleier ★ eHz/+3Nc9 2026-02-18 17:46:11 兵庫県赤穂市の市民病院で6年前、高齢女性の腰の手術中に適切な処置を行わず、重度の障害を負わせたとして、業務上過失傷害の罪に問われた医師の男の裁判で、18日、検察は男に禁錮1年6ヶ月を求刑しました。 ■11件の医療事故に関与…ネット漫画「脳外科医 竹田くん」のモデルに 赤穂市民病院の脳神経外科に勤めていた医師の松井宏樹被告(47)は2020年、70代の女性の腰痛を改善するための手術で、ドリルを使用して誤って脊髄の神経を切断し、女性の足などに重い障害を負わせたとして、業務上過失傷害の罪で在宅起訴されています。女性の足には重いまひが残ったほか、疼痛に苦しめられるようになったということです。松井被告は赤穂市民病院で担当した手術で、ほかにも10件の医療事故に関わり、うち2人が死亡していたことも明らかとなっていて、松井被告と赤穂市民病院をめぐる一連の問題は、被害者の親族によって漫画作品化され、「脳外科医・竹田くん」というタイトルでインターネット上で公開されています。 ■松井被告「執刀は辞退すべきだった」医師としての今後は「外科医としては活動しないが…」検察は禁錮1年6ヶ月を求刑 これまでの裁判で、松井被告は起訴内容を認めた上で、手術に立ち会った自身の指導医について、「チームなので、自分1人だけ悪いのはおかしいと思った」などと主張。検察に手術に見合う技量があったのかと問われた際には、「結果論で言うとなかった」「執刀を辞退すべきだった」と述べました。また被害者の女性に対しては、「手術の過失は免れない。医師として、その責任は負わなくてはいけないと思っている」などと反省の言葉を口にしましたが、「外科医としては今後活動しないが、医師としては復帰できるならしたい」とも話していました。 18日午後1時半から神戸地裁・姫路支部で行われた論告求刑で、検察側は、松井被告の手術について、「出血に対して止血を行うのは基本中の基本で、被告は十分な止血を行わなかった。(出血で)視界が不良なのに切削力の強いスチールドリルで切削を続けた。」と指摘、「執刀医として満たすべき注意義務を行わず、過失は極めて重大で、被害者は被告を信用して手術を受け平穏な日常を奪われたにも関わらず、被告から謝罪されていない。被告は刑事責任に向き合っていない。厳罰に処すべき」などとして、禁錮1年6ヶ月を求刑しました。 一方の弁護側は、「ドリルの使用を命じたのは指導医で、被告は指導医の指示に従った。事故が起きた時は、(指導医が)松井被告の処置を補佐して自らメスをとるべきで、指導医としての責任と役割を果たさなかった。」と指摘、松井被告だけの責任にするのは不適当としたうえで、「松井医師は(松井氏を題材にした)漫画などによって既に十分に社会的な制裁を受けている」として、刑の減軽を求めました。 ■被害者の家族が声を震わせ…松井被告が最終陳述で謝罪「ドリルを握っていたのは私。責任を否定する気はない」 きょう(18日)の法廷には被害者の女性の長女が意見陳述を行いました。長女は声を震わせながら『手術直後から、私たち家族の時計は止まったまま。前に進みたくても進めない。母は手術前、家族とライブ鑑賞や温泉巡りを楽しんでいたのに、被告によって、幸せな日々が一瞬で奪われた。手術の時の動画を見て、あまりにひどいと思った。母は手術の実験台にされた。到底許すことはできない。被告は公判で、罪の成立を認め、反省の言葉を口にしているが、他責的な発言や自己弁護を繰り返している。二度と母のような被害者を生まないよう、法律で許される限り最大限の刑罰を求めます』と述べました。 きょう(18日)の裁判の最後に松井被告が最終陳述を行いました。松井被告は『手術中の事故によって、私は被害者とそのご家族に、6年もの間耐え難い苦痛を与え続けてきました。(被害者の)神経を傷つけたドリルを握っていたのは、間違いなく私です。その責任を否定する気はありません。心より謝罪申し上げます』と述べ、被害者の家族らに向かって一礼し、法廷をあとにしました。 判決は3月12日に言い渡されます。 ■「脳外科医・竹田くん」で漫画化も…民事裁判では病院と被告に約8900万円の損害賠償支払い命じる判決 この医療事故をめぐっては、刑事裁判とは別に、女性とその家族が松井被告と赤穂市に対して、約1億4000万円の損害賠償を求めて提訴していて、神戸地裁・姫路支部は去年5月、「止血等により視認性の確保が十分でないのに骨の切除を進めるなど、注意義務違反は著しい」と指摘した上で、松井被告と市に対し、あわせて約8900万円の支払いを命じています。…