東京ディズニーランドにもある「カリブの海賊」。その元祖として1967年にカリフォルニアのディズニーランドで開業した初代のアトラクションでは、海賊の洞窟などに置かれた骸骨に、本物の人骨が使われていたそうです。理由は、1960年代当時の作り物の骸骨では本物らしく見えなかったから。海外掲示板では「自分の骨も使ってほしい」という冗談と、骨の出どころを気にかける声が並びました。 ※注:イマジニアは、ディズニーのテーマパークのアトラクションを企画・設計する部門(ウォルト・ディズニー・イマジニアリング)のスタッフのことです。 今日の知ってた? 🏴☠️ 1967年3月18日、カリフォルニア州アナハイムのディズニーランドで「カリブの海賊」が開業。ウォルト・ディズニーが設計に関わった最後のアトラクションで、ウォルト本人は開業の3か月前、1966年12月15日に亡くなっている。 📖 ディズニーの元イマジニアジェイソン・サレルの著書(2005年)によると、制作チームは当時の作り物の骸骨を「どうにも本物らしく見えない」と判断し、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の医療センターの解剖学教室から本物の人骨を手に入れた。 🔄 その後、作り物の骸骨の技術が進むと、「新しい世代のイマジニア」が本物を作り物に取り替えた。本物の骨は「のちにそれぞれの出身国に返され、きちんと埋葬された」とされる。取り替えた時期ははっきりしない。 ❓ 「今も本物の頭蓋骨が1つだけ残っている」という噂があるが、ファンの観察や又聞きによるもので、確かめられてはいない。 🇯🇵 東京ディズニーランドの「カリブの海賊」は、開園日の1983年4月15日からあるアトラクション。本物の骨の話は、カリフォルニアの初代についてのもの。 背景:「カリブの海賊」とは 「カリブの海賊」は、ボートに乗って海賊たちの世界を巡るディズニーのアトラクションです。最初にできたのは、1955年に開園したカリフォルニア州アナハイムのディズニーランドで、1967年3月18日、ニューオーリンズ・スクエアというエリアに開業しました。ウォルト・ディズニーは制作に深く関わりましたが、完成を見ることなく亡くなっています。 ボートは、ホタルが光る夕暮れの入り江を抜けたあと、海賊の財宝が眠る洞窟や幽霊船、海賊に荒らされるカリブの町の場面を通り過ぎていきます。声と動きを合わせて動くロボット人形「オーディオ・アニマトロニクス」を、ディズニーの中でも指折りの大がかりさで使ったアトラクションとされます。 その後、1973年にフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド、1983年に東京ディズニーランド、1992年にディズニーランド・パリにも作られました。2003年には、このアトラクションをもとにした映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』が公開されてシリーズになり、2006年にアメリカの2か所で、2007年に東京で、映画のジャック・スパロウ船長がアトラクションにも登場するようになりました。今回の骨の話は、1967年に開業したカリフォルニアの初代のものです。 もう少し詳しく 本物の骨を使った理由。この話を伝えているのは、イマジニアとしてショーの脚本や制作に長く携わったジェイソン・サレルが、2005年に出した本『Pirates of the Caribbean: From the Magic Kingdom to the Movies』です。2016年に米メンタル・フロス誌がこの本を引いてまとめた記事によると、制作チームは当時の作り物の骸骨を「どうにも本物らしく見えない」と考え、UCLAの医療センターのつてを頼って、解剖学教室から本物の人骨を手に入れました。その後、作り物の技術が追いつくと「新しい世代のイマジニア」が本物を取り替え、骨は「のちにそれぞれの出身国に返され、きちんと埋葬された」と書かれています。 映画の世界でも珍しくなかった。1982年の映画『ポルターガイスト』でも、泥のプールに骸骨が浮かび上がる場面に本物が使われたとされます。当時は、医学用の本物の骨格標本のほうがプラスチック製より安く手に入ったためだといわれます。母親役で主演したジョベス・ウィリアムズは、2002年のテレビのインタビューで、プラスチックだと思っていた骸骨が本物だったと後から知った、と話しています。事実確認サイトのスノープスも、撮影に関わった特殊メイク担当者が、1982年の訴訟の証言録取で、あの場面の骸骨は本物だったと宣誓のうえで述べたことを紹介しています。 骨はどこから来たのか。CNNの2017年の報道によると、20世紀、医学教育用の人骨はインドが世界最大の供給国でした。インド政府は1985年に人骨の輸出を禁止し、アメリカの標本会社の中には、これを機にプラスチックの骨格標本に切り替えたところもあります。ただし禁止後も、インド国内では密売が続いていると報じられています。サレルの本は骨を「出身国に返した」と書いていますが、ディズニーランドの骨がどこの国の誰のものだったのか、いつ返したのかは、本を紹介した記事にも出てきません。 今も1つ残っている?ファンのあいだで長く語られているのが、骸骨の船長が虫眼鏡で地図をのぞきながらベッドに横たわる「船長の部屋」の場面です。ベッドの頭板に付いた頭蓋骨と交差した骨だけは今も本物だ、という噂があります。メンタル・フロス誌の記事は、「ほかの骸骨より色が濃く、古びて見える」というディズニーファンのブロガーの観察や、イマジニアが「寄付した」ものだと聞いたという話、キャストから「ほかにも2つあると聞いた」という話を紹介しています。一方で、今の技術なら本物そっくりの頭蓋骨は作れるので、本物ではないだろうと結論づけるファンサイトもあります。どれもファンの観察や又聞きで、確かめられたものではありません。 海外の反応 1. 海外の名無しさん 自分の骨が海賊のアトラクションの一部になれるなら、光栄だよ。暗い洞窟で財宝に囲まれて、何十年もお客さんを見送れるなんて最高じゃないか。 2. 海外の名無しさん(>>1への返信) 遺言書を書き直すときが来たな!「骨はディズニーランドへ」って一行を足しておこう。 3. 海外の名無しさん(>>2への返信) 実はもう献体を申し込もうとしたんだけど、断られたよ。まずは死んでからにしてください、だって。 4. 海外の名無しさん(>>1への返信) 死んだ労働者の亡骸まで、資本主義という機械に搾り取られるわけか。死んでからも働かされるとはね。 5. 海外の名無しさん(>>4への返信) そうそう、骸骨がいちばん気にしてるのって経済政策だもんな。 6. 海外の名無しさん 意外でもないよ。本物そっくりの骸骨を作るには材料も手間もかかるし、それでも作り物っぽく見えることが多かった。偽物が使えるレベルになるまでには、何年もの試行錯誤と製造技術の進歩が必要だったんだ。倫理の問題を抜きにすれば、当時は本物の骨のほうがずっと手に入りやすかった。 7. 海外の名無しさん(>>6への返信) 映画『ポルターガイスト』(1982年)で本物の骸骨が使われたのも同じ理由だよね。泥のプールに骸骨が浮かんでくる場面で、出演した女優はプラスチックだと思っていて、本物だと知ったのは後になってからだったらしい。 8. 海外の名無しさん(>>7への返信) ニコラス・ケイジ主演の『ロード・オブ・ウォー』で本物の銃が使われたのも同じ理屈だね。レプリカを作ってもらうより、本物を買い集めたほうが安くついたんだって。 9. 海外の名無しさん 昔は医学用の本物の骨格標本のほうが、よくできた偽物より安く買えたんだ。古い映画で、頭のてっぺんをぐるっと一周する切れ目の入った頭蓋骨が出てきたら、たぶん本物。解剖のときに、そこを切って脳を取り出すから。 10. 海外の名無しさん(>>9への返信) ただ、頭蓋骨にはもともと継ぎ目があるからね。一枚の骨じゃなくて、いくつもの骨が「縫合」っていうギザギザの線でつながってる。まっすぐな切れ目なのか、生まれつきのギザギザの線なのか、そこで見分けないと。 11. 海外の名無しさん 今でも本物の頭蓋骨が1つだけ残ってるらしい。骸骨の船長が虫眼鏡で地図をのぞきながらベッドで寝ている場面の、ベッドの頭板に付いてるやつ。 12. 海外の名無しさん(>>11への返信) あの頭蓋骨と交差した骨は、ほかの骸骨より色が濃くて古びて見える、ってよく言われてるよね。でも結局、ファンの見立てと又聞きばかりで、本物だと確かめた人はいないんだよな。 13. 海外の名無しさん 「作り物の技術が進むと、新しい世代のイマジニアが本物を取り替えた。本物の骨は出身国に返され、きちんと埋葬された」って説明、正直あやしいと思う。人骨の取引はひどい商売だったし、骨の本当の出どころを記録した書類が残っていたとは思えない。 14. 海外の名無しさん(>>13への返信) 昔の医学用の骨格標本は、インドから来たものが多かったって聞くね。誰の骨なのか、本人が同意していたのか、たどれないものがほとんどだったんじゃないかな。 ※注:インドは20世紀、医学教育用の人骨の世界最大の供給国だったとされ、1985年に輸出を禁止しました。その後も国内での密売が続いていると報じられています(2017年のCNNの報道)。ディズニーランドの骨がどこの国の人のものだったかは分かっていません。 15. 海外の名無しさん 叔父さんが科学の役に立てばと遺体を寄付したのに、高い入場料を取るディズニーのアトラクションの小道具にされてた、なんて想像してみてよ。 16. 海外の名無しさん(>>15への返信) ここだと笑い話っぽく扱われてるけど、遺族からしたら複雑だよね。医学のために体を差し出した人が、海賊の洞窟の飾りになるとは思っていなかったはず。今なら本人の同意もなしに、こんな使い方はできないと思う。 17. 海外の名無しさん 亡くなった家族の遺灰を、ホーンテッドマンションにこっそりまいた人を何人も知ってる。何十年のあいだに、何千人、もしかしたら何万人もの人が同じことをしてるんじゃないかな。 ※注:2018年に米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが、ディズニーのパークで遺灰をまく人が後を絶たず、ホーンテッドマンションやカリブの海賊がよく選ばれる場所だと報じました。ディズニーはこれを禁止しており、見つけた場合は退園させるとしています。 18. 海外の名無しさん ごめん、無知な質問なんだけど、カリブの海賊って映画より前からあったの? てっきり映画が最初だと思ってた。でも、それはそれで面白いな。 19. 海外の名無しさん(>>18への返信) 映画のほうがアトラクションを元にしてるんだよ。最初のカリブの海賊が開業したのは1967年。 20. 海外の名無しさん(>>19への返信) うわ、自分が年を取った気がしてきた。映画の1作目は2003年だから、23歳くらいまでの人は両方そろった世界しか知らないのか。普通は映画が先だもんな。でも1993年の『ジュラシック・パーク』に「カリブの海賊が故障しても、海賊は客を食べたりしない」ってセリフがあるくらい、昔から有名な乗り物だったんだよ。 21. 海外の名無しさん カリブの海賊の言い伝えをもう一つ。ウォルト・ディズニーは、いろんな部署の人をボートに乗せて「何が足りないと思う?」と聞くのが常だった。そのとき後ろのほうから、南部育ちの若い男がおずおずと「地元では、夕方になるとホタルが飛んでいました」と言った。それで入り江の場面にホタルが加わったんだとか。 22. 海外の名無しさん(>>21への返信) でもウォルトは、アトラクションが完成する前に亡くなってるよね。完成したボートに乗って、みんなに意見を聞いて回るのは無理じゃない? 23. 海外の名無しさん(>>22への返信) だから「言い伝え」って書いたんだ。ウォルトが亡くなったのは1966年12月15日で、一般公開は1967年3月18日。アトラクションには、ほぼ動く状態になってから公開までの調整期間があるから、ウォルトがその頃に試しに乗っていた可能性は高いと思う。証拠はないけどね。 ※注:ホタルの逸話はディズニーファンのあいだで語り継がれている話で、伝える人によって細部が違い、裏付けとなる記録は確認できませんでした。 24. 海外の名無しさん そうなると気になるんだけど、演劇のために献体ってできるのかな。舞台の一部としてずっと残れるなら、ぜひそうしたい。 25. 海外の名無しさん(>>24への返信) ピアニストのアンドレ・チャイコフスキーが、自分の頭蓋骨をロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに遺してるよ。実際に『ハムレット』の上演で使われて、デイヴィッド・テナントが道化ヨリックの頭蓋骨に語りかける場面で手に持ったんだ。 ※注:アンドレ・チャイコフスキーは1982年に亡くなったポーランド出身のピアニスト・作曲家で、作曲家のピョートル・チャイコフスキーとは別人です。遺言で頭蓋骨を劇団に遺し、2008年の『ハムレット』で、主演のデイヴィッド・テナントが実際に使いました。 まとめ 1967年に開業したカリフォルニアのディズニーランドの初代「カリブの海賊」では、当時の作り物の骸骨が本物らしく見えなかったため、UCLAの医療センターから来た本物の人骨が使われていたとされます。骨はのちに作り物と取り替えられましたが、今も1つ残っているという噂は消えません。コメント欄では「自分の骨も使ってほしい」という冗談が集まる一方、献体した人や遺族の気持ち、骨の出どころを案じる声もありました。 元ソース: ディズニーランドの「カリブの海賊」では当初、1960年代の作り物の骨では本物らしく見えなかったため、UCLA医療センターから提供された本物の人骨が使われていた The post 「1960年代の作り物の骨は本物らしく見えなかった」東京ディズニーランドにもあるカリブの海賊、初代では本物の人骨が使われていた…知ってた? 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