1: 煮卵 ★ HM/ZDjtk9 2026-09-23 17:32:48 習近平国家主席が訪米する2週間ほど前のタイミングで、米シンクタンク「Defense Priorities(防衛優先)」(非政府機関)は9月10日、<アジアにおける第二列島線戦略>という見出しの報告書(以下「報告書」)を公開した。 (略) これに対し中国大陸は大きく反応しておらず、台湾は相当な衝撃を受けている。 万一にもこの方向に米国が動いたとき、日本、高市政権はどうするのだろうか? そして日中関係はどう変化するのか? その包括的な分析は非常に長くなるので、一回のコラムでは網羅しきれないため、本稿ではまず「その1」として当該戦略の「実現性に関してのみ考察し、その影響などに関しては「その2」で考察するつもりだ。 ◆米シンクタンクDefense Prioritiesの報告書概要 「報告書」の冒頭には、おおむね以下のようなことが書いてある。 1.米国はアジアにおいて、軍事力で守るべき二つの重要な国益を有している。一つは米国本土の防衛、もう一つは主要な経済市場と貿易ルートへのアクセス確保である。前者の防衛には前線への軍事展開はほとんど必要ないが、後者の防衛には、米国の国益を脅かす事態に備えるため、適度な空軍力と海軍力の展開が有益となる。 2.米軍の関与と駐留を、脆弱な「第一列島線」から、より防御しやすい「第二列島線」へと移行させる戦略は、米国の国益を守りつつ、米軍の必要戦力と中国との戦争リスクを軽減するだろう。 3.米国は、この地域における防衛上の関与を縮小し、台湾問題に関して明確な不干渉の立場を取り、韓国、オーストラリア、フィリピン、日本との相互防衛同盟を解消し、それらに代わる、より限定的で柔軟な安全保障パートナーシップを交渉すべきである。米国の軍事態勢もそれに合わせて変更されるべきである。 4.米国は、陸軍と海兵隊のアジアにおける展開部隊の大部分を撤退させ、空軍と海軍の戦力を大幅に削減すべきである。残りの米軍部隊は、中国沿岸からより離れた、生存性の高い基地に集約し、米国の経済的利益の確保と、太平洋地域における米国の継続的な関与を示す任務に就かせるべきである。 5.米国は、自国の意図を明確に示す計画を提示し、同盟国および中国と慎重に意思疎通を図るべきである。変更は3年から8年の期間をかけて段階的に実施し、2030年までに大部分の変更を完了させ、2035年までにすべての変更を最終決定すべきである。(「報告書」冒頭概要からの引用は以上) 2番にある「中国との戦争リスクを軽減する」という意味では、トランプが昨年10月の米中首脳会談の後に言った「中国を倒すのではなく協力することによって米国は強くなる」という言葉と一致する。 したがってこの「報告書」は、やはりトランプの考え方に一定程度だが、沿っているということになろう。 (略) 「そんな可能性、あるわけないじゃないか!」と思いたいが、Defense Prioritiesのメンバーが、それなりにトランプ政権と接点を持っているのは気になる。 ◆トランプ政権とDefense Prioritiesの接点 そこで、元Defense Prioritiesのメンバーだった人で、トランプ2.0と関係している人物を何名か列挙してみたいと思う。 ●マイケル・ディミノ(Michael DiMino)(トランプ2.0の現職) 元Defense Prioritiesの公共政策マネージャーおよびフェロー。トランプ2.0では、2024~25年のトランプ政権移行チームでODNI(国家情報長官室)担当の政策アドバイザーを務め、2025年1月に国防総省(戦争省)の中東政策責任者に就任。現在は近東・中央アジアを担当。2026年8月21日にも米・クウェート合同軍事委員会を共同議長として主宰。 ●ダン・コールドウェル(Dan Caldwell)(トランプ2.0の現職) 元Defense Prioritiesの公共政策アドバイザー。2024~25年の政権移行時に国防総省の人事を担当するトランプ移行チームを主導し、その後ヘグセス戦争長官のシニア・アドバイザーに就任。ヘグセスの側近。2026年にはODNI(国家情報長官室)に採用された。 ●ウィリアム・ルーガー(William Ruger)(元トランプ政権) 元Defense Prioritiesの非常勤上級フェロー、理事経験。トランプ2.0ではODNI(国家情報長官室)のミッション統合担当国家情報副長官。2026年6月に同ポストから離職。 続きは↓ [Yahoo!ニュース エキスパート 遠藤誉 中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士] 2026/9/23(水) 16:01…