入口はひとつ、そこから右が男性用、左が女性用。そのくらいの造りなら間違えようがない——はずだった。用を足し終えて出ようとした瞬間に響いてきたのは、女性たちの話し声。そこから投稿者は、個室の中で20分以上も息を殺し続けることになる。 ※注:アメリカの公衆トイレは、個室の扉の上下に大きな隙間が空いている造りが一般的で、中に人がいるかどうかは足元でほぼ分かってしまう。日本のように床から天井近くまで扉で覆われているわけではない。 何をやらかした? 📌 アメリカ滞在中の投稿者が、入口が共通で左右に分かれた公衆トイレで左右を取り違え、女性用に入ってしまった。用を足して出ようとしたところに女性グループが入ってきてしまい、個室にこもって20分以上の沈黙。しかも最後には自分の口から「ここ、男性用ですよ」と言ってしまい、そこから勘違いが連鎖していく。 事の発端 ドアは共通、その先で左右に分かれる 先週アメリカにいた、という投稿者。立ち寄ったショッピングモールのトイレは、入口がひとつしかない造りだった。中に入ってすぐ左右に分かれていて、右が男性用、左が女性用。表示さえ見れば迷いようのない、ごくありふれた配置である。 脳が「左が正解」と判断した ところがその日の投稿者の頭は、独自の結論を出した。本人の弁によれば、脳が「左が正解だ」と決めてしまったらしい(英語では「右」と「正しい」がどちらも right という同じ単語なので、原文はそこに引っかけた自虐になっている)。つまり左へ進むことに、一切の疑いがなかった。 迷いがないぶん、動きにも淀みがなかった。投稿者はまっすぐ左のドアをくぐり、当たり前のように用を足している。小便器が一つも並んでいないことに気づけていれば、この時点で引き返せたはずだった。しかしその違和感は、最後まで訪れなかった。 やらかしの一部始終 出ようとした、まさにその瞬間 用が済み、さあ出るかと体の向きを変えたところで、入口の方から話し声が近づいてきた。複数人の、まぎれもなく女性の声である。ここでようやく、投稿者は自分がどこに立っているのかを理解した。頭が真っ白になった本人が取った行動は、個室へ引き返して内側から鍵をかけることだった。 20分以上、物音ひとつ立てられない ここからが長かった。彼女たちは、いっこうに出ていかない。手を洗う水の音、鏡の前で止まる気配、笑い声、途切れる様子のない会話。投稿者はその全部を、扉一枚隔てた場所で聞き続けた。咳払いひとつできない。体重を移しただけで床が鳴るかもしれない。扉の下の隙間から靴が見えていることも、当然分かっている。それでも、いまさら出ていくための口実はどこにもなかった。 そうして過ぎた時間が、本人の申告で20分以上。他人の雑談を、無音のまま最後まで聞かされ続ける罰ゲームのような時間である。 「爆弾処理みたいに」あと30秒 やがて声が遠ざかり、扉の閉まる音がして、あたりが静かになった。それでも投稿者はすぐには動かなかった。本人の表現を借りれば「爆弾でも解除しているみたいに」、さらに30秒待ってから、ようやく個室の鍵を開けている。 ここで走り出していれば、終わっていた あとは出口まで数メートル進むだけ。それだけで、この話は誰にも知られないまま終わるはずだった。ところが投稿者は、ここで手を洗うことにした。20分以上も息を殺していたのに、最後の最後で衛生観念のほうが勝ってしまったのである。蛇口から水が流れ出したそのとき、さっきの女性グループが戻ってきて、鏡の前に立つ投稿者を正面から見た。 その後 数秒の沈黙のあと、投稿者の口から出てきたのは、本人も想定していなかった言葉だった。「ここ、男性用ですよ」。 女性たちは謝って、そのままトイレを出ていった。投稿者も全速力でその場を離れる。ところが逃げる途中で目に入ったのは、彼女たちが今度は本物の男性用へ入っていく姿だった。当然、中にいた男性から「ここ男性用だよ」と指摘されている。 そして背中越しに聞こえてきたのが、「さっきの人、何だったの? 気持ち悪くない?」という一言。投稿者はその足でモールを出た。即座に、とのことである。 間違えた人が、間違えていない人に「間違っている」と告げ、そう言われた人たちが今度は本当に間違える。誰ひとり悪意がないまま勘違いだけがきれいに連鎖して、最後に一番肩身が狭くなったのは、20分間ずっと息を止めていた本人だった。 海外の反応 1. やらかし名無しさん 自分が間違えて入っておきながら「ここ男性用ですよ」と言い切るの、とんでもない逆転の一手だ。そのうえ最後に自分が変な人扱いされるところまで含めて、コメディドラマの一話がまるごと完成している。 2. やらかし名無しさん(>>1への返信) 完全に『となりのサインフェルド』(アメリカの国民的コメディドラマ)のジョージがやりそうな流れ。小さな見栄を張って、その見栄で自分の首を絞めるところまで様式美になっている。 3. やらかし名無しさん(>>1への返信) 間違えて女性用に入った人が、最終的に女性グループ全員を男性用へ送り込む側に回っているの、成長の方向がどう考えてもおかしい。 4. やらかし名無しさん 「さっきの人、何だったの?」と言われているけど、その人はただ手を洗っていただけなんだよな。とはいえ、小便器が一つも並んでいない時点で気づけなかったのは、少し不思議ではある。 5. やらかし名無しさん(>>4への返信) そこは擁護したい。本人はアメリカに来ていた側で、国や施設によっては個室ばかりで小便器が目立たないトイレも普通にある。見慣れていなければ、意外と引っかからないと思う。 6. やらかし名無しさん(>>5への返信) それにしても、入った瞬間から違和感がゼロのまま用を足し終わるまで完走しているのはすごい。そこまで迷いがないと、もはや才能の域だと思う。 7. やらかし名無しさん アメリカの公衆トイレに関して言えば、小便器が見当たらなければまず男性用ではないと思っていい。ほとんど例外がないので、旅行中は看板より先に壁を見るくらいでちょうどいい。 8. やらかし名無しさん 自分はしょっちゅう間違える側だ。ただ白杖を持っているので、たいていは事情を察してもらえる。何度も行った場所なら平気だけど、初めての建物になると本当に当たる確率が上がる。 9. やらかし名無しさん(>>8への返信) 自分なら「あれ、間違えました? すみません」と正直に言って出てくると思う。実際に起きたことをそのまま言うだけだし、嘘をつかないぶん、あとを引かずに済む。 10. やらかし名無しさん 脳が仕事をしていない日というのは本当にある。しかも右と左みたいに間違えようがないものほど、何の前触れもなく平然と反転するから怖い。 11. やらかし名無しさん(>>10への返信) これは誰にでも起こるやつだと思う。自分も駅のトイレで一度やって、入口で固まったまま三秒くらい現実を受け入れられなかった。 12. やらかし名無しさん 20分も耐え抜いたのに、最後に手を洗おうと判断したところで生存能力の低さが出ているのが好きだ。そこだけは省略してよかった場面だと思う。 13. やらかし名無しさん(>>12への返信) 手を洗うのは男性用に移動してからでよかったよね。数メートル歩くだけで、全部なかったことにできたのに。 14. やらかし名無しさん 個人的には、堂々と出ていって「ごめん、部屋を間違えた」と一言謝るのが最短だったと思う。隠れると決めた瞬間に、気まずさが千倍になってしまった。 15. やらかし名無しさん いや、隠れた判断は責められない。誰もいないと思っている場所から急に男性が出てきたら、それはそれで悲鳴ものだし、事情を説明する前に騒ぎになる可能性のほうが高い。 16. やらかし名無しさん ヨーロッパの安宿で似たことをやった。共用だと思ってシャワー室で服を脱いだら女性が数人入ってきて、もうどうしようもないのでそのまま25分ほど浴び続けた。出るときに表示を確認したら、しっかり女性用だった。 17. やらかし名無しさん 映画館で逆をやったことがある。個室で用を済ませて扉を開けたら、目の前の小便器の前に男性が二人。入るときには一度も視界に入っていなかった。「あ、ごめんなさい」と言って出たら、外で待っていた夫婦に笑われて終わった。 18. やらかし名無しさん 「気持ち悪い」で締められたのは正直かわいそうだ。悪意ゼロの方向音痴が、誰にも迷惑をかけないために20分間じっとしていただけで、被害者がいるとすれば本人だけだと思う。 19. やらかし名無しさん 他人の雑談を、無音のまま20分間フルで聞かされる時間を想像すると胃が痛くなる。しかも自分の存在がバレた瞬間に全部終わる、という条件付きだ。 20. やらかし名無しさん 全員が順番に間違えて、結果として誰も損をしていない終わり方なのがいい。二度と会うこともない相手なんだから、投稿者はもう忘れてしまっていいと思う。 まとめ 左右を取り違えただけの小さな事故が、20分の沈黙と、とっさに出た「ここ、男性用ですよ」を経て、きれいな入れ替わりのオチまで一直線に転がっていった。コメント欄は「正直に謝って出ればよかった」派と「あの場面で出ていくほうが騒ぎになる」派に分かれたが、最後の「気持ち悪い」の一言に対しては「ただ手を洗っていただけだろう」と投稿者をかばう声が目立った。初めての建物でトイレの左右を確かめる数秒は、たぶん一生ぶんの気まずさより安い。 元ソース: 女性用トイレに間違って入ってしまい、隠れるはめになった話 The post 「ここ、男性用ですよ」女性用トイレに20分こもった末に出た一言で、全員の立場が入れ替わった話 appeared first on やっちまった!海外のやらかし告白.…