きしむ米韓関係 李政権内に路線対立も(時事通信) 韓国の鄭東泳統一相の発言に反発した米国が北朝鮮情報の提供を制限した問題を巡り、米国の積もった不満が表面化したとの見方が広がっている。李在明政権内には、対米関係を重視する「同盟派」と、北朝鮮との関係を優先し米国からの自律性を主張する「自主派」が共存。両派の「暗闘」が背景にあるとの指摘もある。 (中略) 米政府高官は英紙フィナンシャル・タイムズに「パートナー国に対し、非公式に共有された米国の機密情報が厳格に保護されることを期待している」と不快感をにじませている。 ただ、韓国の消息筋は「『亀城』だけに米国が反発したわけではない。これまで積み重なった不満が表れたとみるべきだ」と指摘する。 (中略) さらに、李政権では、外交官出身の魏氏に代表される同盟派と、鄭氏や李ジョンソク・国家情報院長ら自主派が対立。魏氏が韓国紙のインタビューで「アマチュア」「ポピュリズム」と痛烈に自主派を批判したこともあった。今回の問題では、鄭氏を追い落とそうとする人物によるリークとの臆測も出ており、鄭氏は23日、「(問題を大きくしているのは)米国かもしれないし、われわれの内部かもしれない」と語った。 (引用ここまで) 米韓関係にきしみが出ているのは既報です。 きっかけそのものはチョン・ドンヨン統一部長官(大臣に相当)による「亀城には核濃縮施設がある」との暴露だったのですが。 そもそもアメリカ側は韓国への不信感を募らせています。 特にイ・ジェミョン大統領個人について、一切信頼していないといっても過言ではないでしょうね。 先日、エグザビエル・ブランソン韓米連合司令官兼在韓米軍司令官が戦時統制権の返還について、言及しました。 曰く、2019年に第1四半期に条件が整うだろう、と。 在韓米軍司令官の「戦作権ロードマップ」、韓国に対する国防予算拡大の圧力に(ハンギョレ) 2019年の第1四半期。 トランプ大統領の任期は2029年の1月20日。 要するにアメリカ側のトランプ政権では戦時統制権の返還について扱わない、とする宣言です。 イ・ジェミョンは大統領選挙中に公約として2030年までの戦時統制権返還を掲げています。 先月にはそれを繰り上げたいといった主旨の話をしています。 韓国大統領、戦時作戦統制権の早期移管・選択的募兵制に意欲(ロイター) なんとしてでも在韓米軍を韓国から撤退させたいのでしょう。 イ・ジェミョンは28日にこんな発言もしています。 イ大統領「なぜ外国軍がいないと自主防衛が難しいという不安感を抱くのか」(聯合ニュース・朝鮮語) 8000コメントはなかなか見ない……。 その大半は「おまえ自分の国の状況が分かってんのか」みたいなもの。 もちろん、支持者から「やってみよう!」的なものもありますけどね。 いわく「我々は世界5位の戦力を保持している。軍事費は北朝鮮のGDP比で1.4以上だ。この状況で自主防衛に外国の軍が必要だなどと不安感を持つのか」といった主張。 米韓関係がぎしぎしと音が聞こえてくるくらい、軋轢が表面化している中でこの発言。 さすがだぜ、イ・ジェミョン。 空気の読めなさを競わせたら国家首脳で世界一じゃないですかね。 で、国防部長官(防衛相に相当)が「一部の国民からはそんな声もある」「しかし、大部分の国民はそうした考えを持っていない」って諫めようとしたのですが。 イ・ジェミョンはさらに── 「このような客観的状況(軍事費が北朝鮮のGDPの1.4倍)を国民に多く知らせてほしい」 「自信を持ち、当然ながら自ら責任を負うべきだ」 「我々は現状でも十分な能力を備えており、今後さらに国防費支出を増やしていく」 といった発言を重ねています。 「在韓米軍を撤退させるためであれば、どんな犠牲も厭わない」くらいの勢いだなぁ……。 意外と早くに米韓同盟の消滅を見ることができるかもしれませんよ。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 「日韓協力は可能なのか」との話題を安保面から見てみる 」となっています。 また、楽韓noteメンバーシップを開いています。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 マガジンから移行していただけるようお願いします。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…